共通テスト前の冬には、現役生なら得点力が1日1点は増すなんて言われます。共通テストで安定した高得点をとるためには、各教科への深い理解と、独特のマーク問題に対応するための十分な演習が必要ですが、本番直前、または模試直前になって今すぐ使えるテクニックはないのか…?
あります。
ここでは、本番9割ごえのぼくが、実際に使ったテクニックやコツをお届けします。
今回は英語編。英語リーディングと英語リスニングについて解説します。

リーディング(英語R)
実はわたくしの得意教科であります。本番で100点を記録しましたので自信をもって言えます。英語リーディングは高速かつ正確に読む能力が求められます。現状では文法や発音を問う問題はなく、ひたすら文章を読んでは正しい選択肢を選び続けるというものです。特別難しいような語彙は出ず、推測も容易です。だいたいの単語帳は共通テストをベンチマークに作っているのか、「共通テストカバー率何パーセント!」なんて謳ってますから、その辺の有名単語帳を2冊やっとけばまず困らないでしょう。
・リード文は読む
問題の構造はリード文→文章→問題となっており、リード文には大体いつも同じようなことが書いてあるために、読み飛ばす人がいますが、ぜひ読んでください。そんなに長くないし流し読みするだけでいいです。だいたい、「あなたは交換留学生で現地のイベントの案内を読んでいます」とか「何々さんのエッセイを読んでいます」とかが定番です。いきなり本文を読み始めるのではなく、リード文で状況をある程度把握してから読むと非常に読みやすくなることがあります。とある模試ではリード文を読まないと解けない問題が出たこともあります(本番ではあまり見たことないですが)。また、表や「メモ」が解答根拠になっていることもありますので、しっかり読んでいきます。
・問題文のみ先に読んでおく
リーディングの英文は出題者が創作したものであり、不要な情報がわざと含まれています。設問はたかが数問なので、どんな情報を得る必要があるのか、事前に問題文を確認してから読むと楽で効率的です。選択肢すべてには目を通しはしないのは、時間がかかることと、誤りの選択肢のほうが多いので混乱するからです。選択肢の「雰囲気」くらいは見ておいてもいいかもしれません。(共テは基本的に文章に出てくる順に設問が並んでいます(例外アリ)。)
・並べ替え問題は選択肢まですべて読もう
ひとつ前と矛盾するようですが、並べ替え問題だけは先に選択肢まで読んでおくべきです。並べ替えは、文章全体の流れや分かりづらい前後表現を読まないといけないことが多いです。常に並べ替え問題を意識しながら読んでいく必要があるので、選択肢を先読みしておくと、選択肢中のキーワードが文中に出てきたら反応することができます。また、並べ替え問題ではほとんどの選択肢が正しい内容なので、文章理解にも寄与します。
・opinionとfact
定番の問題で、文章で示されたopinionやfactを探す問題がありますが、今回聞かれているのはopinion(個人的な意見)とfact(事実)のどちらなのか気を付けて問題文を見るようにしましょう。
・問題を解く順番(最終問題に向けた時間配分)
どの問題から解くかは完全に自由ですが、基本的に前から順番に難しくなっていくように作られているので、出題者の意図通り前から解くのがスタンダードです。時間との戦いになるので、特に「中だるみ」には本当に注意しないといけません。簡単な前半はさっさと片付けて、明らかに難易度が高い最終問題に時間を残します。最終問題では語彙のレベルが上がり、問題順の入れ替わりもあります。
難しいのは、序盤中盤で2,3回みてもよく分からない問題が出てきた時にどう対応するかです。もしその問題にこれ以上時間を使うと最終問題までたどり着けなくなるようであれば、しょせん数点のためにここで粘るのはもったいないです。みんなも解けていないと思って、後回しにして次の問題にいきましょう。ただしこの「後回し」を繰り返していると失点は増えますし、結局最終問題を解いた後戻ってくるとなると文の内容を忘れているため読み直す手間が増えて、結局時間の損です。自分が読めるスピードと問題の手ごたえと相談して決めましょう。
・イメージ読み
わたくしたち特殊能力を持たない人間は、外国語の文章の内容をしばらく覚えておくことに苦手を感じます。私が編み出した方法の一つが、「イメージ読み」です。外国語の字面だけを追うのではなく、理解できた部分の映像をイメージしつつ読んでいくのです。こうすると、不思議と頭に入ってきやすくなります(実験してみてね)。ちなみにこの作戦は国語(現代文、古文、漢文)でも通用します。ただし、書いてもいないことを勝手に想像しないように注意しましょう。
リスニング(英語L)
・問題の先読み
これはリスニングに必須の作業です。どこを聞かなければならないか、どんな場面のどんな話が流れてきそうか、事前に予想することができます(もちろん想像なのでしばしば外れます)。下読みにどれくらい時間をかけるかは、あなたのリーディング能力によります。大問3(選択肢が英文)とかは割と忙しいイメージがあります。
・大問5は聞かずに解ける
リスニングで結局言いたいのはこのテクニックです。大問5は調査、研究系の講義を聞いてメモを埋めるというものですが、現実世界とリンクしているものが多く、知識によって聞く前からいくつか埋まっていく(1つに絞られる)場合があります。少なくともかなり絞れますし、話の内容も大体予想できます。また、大問5最後のグラフ問題は、そもそも選択肢がグラフと合っていないという理由で確定できる年度もあります(実質リーディング問題)。大問5、リスニング自体は難しいですが、選択肢がガバガバなので聞く前から絞っていきましょう。じゃあいつ読むの?といわれそうですが、これは大問1と2の放送中です。大問1と2は難易度が低めで、1Bからは選択肢に文章ではなく絵を使った問題(読む必要がないから時間が余りがち!)になります。ここで時間を作って、大問5を少しずつ進めておきます。もちろん、大問2の後半からは大問3の下読みも忘れず行います。音声が大問2にたどり着いたころには準備万端というわけです。
・日付や時間はメモ
聞こえてきた日付・時間は全てメモします。正しい時間はどれか、前後関係など、問題のキーになることが間違いない重要要素です。忘れやすい内容でもあるので、必ずメモしておきます。
・25%、50%は怪しい
25%はquarter、50%はhalfです。円グラフの問題などで頻出で、「twenty five」「fifty」ではなく「quarter」「half」と読み上げられるので、前者を待っていると「あれ?数字読み上げられた?」となり解けません。与えられたグラフを見てなんだか25%、50%くらいだなあと思ったら怪しんでください。75%も同様です。一度知ってしまえばもうこの手口には騙されません。
今回は以上!
共通テストでは、本質的な英語の能力とは別に、問題形式への慣れが点数に直接結びついてきます。このようなリード文を読むとか、大問5は聞かずに解けるとかいうテクニックは、本来は実際の経験や講義を通して学んでいくことだと思いますが、今回はぼくが発見しためこんできたスキルを大放出しました。ぜひ有効活用してほしいです。
この記事に人気出たら他の科目も書きまーす(笑)



