こんにちは!今回はぼくが受験生時代に主に使っていた物理の参考書、「物理のエッセンス」について、成績が伸びる正しい使い方と勉強法を解説します。
物理のエッセンスの使い方
「物理のエッセンス」は河合塾講師の著書で、基本的に重要なテーマを解説していくタイプの参考書になっています。入試に出てきやすい大きなテーマは2冊の中で全て解説されており、分かり易い説明とコンパクトな内容(薄い!)で多分一番人気(少なくとも僕の周りでは確実)の物理参考書となっております。評判も良かったです。
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細かいテーマまで完全網羅はできない薄さですが、練習問題も豊富でその中で練習できるので、入試に出てくる問題の型は一通り触れられるかなといった感じです。同じ著者から「名問の森」「良問の風」という解説多めの網羅系問題集が出ているので、それとセットで使う人も多いです(名問の森の解説で、エッセンスのページを参照させてくることもある)。順番的にはエッセンスで基礎固め→名問の森(良問の風)なので、まずはエッセンスでしっかり基礎を確認していきましょう。
物理のエッセンスでの勉強法
物理のエッセンスのレベルがどの程度か気になる方もいらっしゃると思いますが、概念の導入などは省略気味なので全くの初学では厳しいかなといった印象です。教科書である程度触れて、「そんなテーマあったなあ~」くらいは言えるレベルになってから使うほうが効率的だと思います。練習問題も、シンプルながら骨のある問題が並んでいますから、有名な公式くらいは頭に入れてからのほうがためになります(とはいえ本書でも公式の確認などはしてくれます)。

ただし、公式など基礎中の基礎の部分はあまり詳しい説明がないので、やはり教科書レベルの部分は確認程度の気持ちで見れるように事前に勉強しましょう。名問の森が難しすぎる場合は漆原の物理から始めている人もいました。
一方で、微積物理であったり物理の構造に関する話はあまり踏み込んでいないので、ターゲット層の読者がムダに混乱せず効率的に学習できるようにという構成であろうと思いますが、例えば東大物理を相手にするとかになると本書だけでは物足りない感があります。ぼくは苑田尚之先生のハイレベル物理を受けていたので、それと比較してしまうと曖昧にしている部分や言及不足は多々ありますが、圧倒的なコスパ(2冊で\2000程、ハイレベル物理は20万越え…)と、まず必要な部分から説明してくれる「タイパ」をみれば素晴らしい内容です(苑田先生に言わせると「二度手間」かもしれませんが…)。それに、他の教材で曖昧になった部分を確実に埋めてくれるので、とりあえず買っておくという感じでした。

基本的にはあるテーマについて順番に重要な公式や事実が解説され、それに伴う練習問題や、典型問題が続きます。練習問題は、初見では難しい問題や、よく見るパターンから反するような「ひっかけ」を含む問題もあります。短い問題文な分、初期から本質に触れることができる良い並びだと思います。ただし問題数は十分ではないので、先述の名問の森をはじめ、ほかの問題集を使ってある程度経験は踏むべきでしょう。
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問題の難易度は普通に高いものが含まれているので、解けない、または間違えた場合は印をつけて、また復習できるようにするのが近道です。参考書自体はきれいにまとめられているので改めてまとめノートを作る必要はないと思いますが、後の自分のために、分からない部分はしっかり記録しておきます。正直、1回目で分からない問題が多いのは普通だと思います。まじめに物理を勉強していても、初めてみるような問題も多々ありました。ぼくは、毎度似たようなパターンになりがちなはずのレンズまわりがこの本だと難しかったなあ。
物理のエッセンスは何周すればいい?
物理のエッセンスを何周する必要があるかですが、収録されている全ての問題が分かるようになるまで回ればいいと思います。具体的には、簡単な部分の復習は時間の無駄ですから、先述のように間違えた問題(さらに、正解はしたが怪しかった問題)を記録しておき、あとはその問題だけ回るのが効率的になるでしょう。分からないときは解説部分や解答を参照します。ただし問題が難しいのに解説はけっこうさっぱりしてたりするので、分からなかったらネットで調べてみてもいいと思います。使っている人が多いシリーズなので探しやすいです。回れば回るほど解くべき問題が減っていくので、一周にかかる時間は短くなっていきます。
意識すべきは、
理解できたか
もう間違えないか
です。
全ての問題を理解し解けるようになったら、あとは忘れたときの確認用として置いておきましょう。公式なんかがまとめて書いてたりするので、パッと復習できます。ぼくの共テ前のお供は物理のエッセンスでした。
エッセンスができてきたら次は問題集、そして過去問へとステップアップしていき、入試本番に備えます。

