僕の物理力はハイレベル物理が9割。マジで布教させてくれ

hiyoko

国立医学部2年生。医学生の日常や合格までの勉強法、その他関連お役立ち情報をお届けします。受験生時代は東進衛星予備校・東進東大特進(5教科特待)・Z会で現役合格

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東進のサングラスにポニーテールの名物講師、苑田尚之先生。その苑田先生が担当する難関受験生向け講座として有名なのが「ハイレベル物理」です。東進が毎年送ってくる東大合格体験記は「ハイレベル物理のおかげで~」という言葉で溢れており、もはや宗教的なほどの絶大な支持を集めています。ぼくも、入門講座の「理系物理の基礎」から続けてハイレベル物理まで全て受講した信者の一人であり(総額30万円超)、彼の圧倒的な授業に魅了されました。今回は、ハイレベル物理を取っている人、取ろうかと迷っている人、どんな授業をしているのか気になるよって方々に向けて、ハイレベル物理について解説します。

ハイレベル物理とは

ハイレベル物理は75講(めちゃ多い)にわたり、物理数学から力学、熱力学、波動、電気、原子まで高校範囲を網羅しますが、高校の教科書に合わせる気はないようで、本質的な説明のために、高校ではごまかしてしまって出てこないような概念を連発します、このごまかさない教え方が、本当に難しい問題を解くときに必要な力をつけていきます。普通の講座なら、公式暗記や「フレミングの左手~」なんて言って終わらせる内容も、微積分や外積を導入して概念から解説します。この辺の数学的な意味もしっかり解説したうえで導入されるので安心です。一見遠回りなようですが、結局他の分野でも同じ考え方が利用できたりして、むしろ手っ取り早いことに途中から気づいてきます。数学的な意味から理解できる、と言う感じです。この感動と言ったら…。頭が物理の頭に育っていく感じです。「体系的」という言葉はこの講座のためにあるのかと思いました。
講座レベルは旧帝大レベルとされていますが、正直それよりだいぶ難しいと思います。東大に受かった子でも、1回では分からず、何周もして理解を深めていくという感じでした。

力学のみどころ

概念の解説から入って、そして数学的にどんな操作(立式や連立)ができるのか、つまり典型問題とかで手順だけ覚えてやっていたあの操作は、こういうことをしていたんだね、と順番に分かってくる感じです。この式を立てて~とか、なんとなくで進んでしまいがちな操作の意味が分かるので、いざ問題を解くときに、典型問題のように式が立てられなくても、残りどんな条件が揃えば解けるか分かっているので、見える深さが変わります。
力学の感動ポイントとしては、はじめの完全条件を式で表すやつ、運動量とエネルギーはどこから見出されるのかの話、そして二体問題でしょう。特に二体問題は世界が変わります。一気に得意分野になりました。三体問題が出ない理由の話も印象的。

波動のみどころ

波動は、単振動方程式を一瞬で解きます。この解き方は他の参考書では見たことがないですが、それがなぜなのか本当に分からないほど、アタリマエな考え方であることが分かるはずです。「理系物理の基礎」では理解しきれなかった部分も解説されて、理解度はかなり深まるはずです。また、位相差での考え方も僕には新鮮でした。ちなみに世の中に溢れている解答解説は基本光路差でやっている(物理のエッセンスでもオマケ扱い)ので、模試とかの解説を読むときにイチイチ位相差に読み替えるのがメンドクサイという弱点はありましたが笑。

電気のみどころ

電気はハイレベル物理の中でもかなり収穫の多いパートでした。コンデンサー、回路、電磁誘導…各分野で入試問題を解く力に直結する解説が展開され、なんでこれを参考書に書かないんだ!という素晴らしい内容が多すぎて、将来ぼくが代わりに参考書書いて爆売れしてやろうかと思いました。コンデンサーの入試問題なんて、(1)、(2)あたりは見た瞬間解ける、って感じになりました。
ちなみに学校の定期テストで、公式を組み合わせてごちゃごちゃ文字をいじくり回す作業を飛ばして、「アタリマエだから容量はこう」ということで答えを書いたらさんかくされました(笑)。定期テストでは、一般参考書に書いている公式を組み合わせることのみが推奨されているのでしょうか、、。

熱力学のみどころ

熱力分野でみんなが振り回す大量の公式が、いったいどこから出てきているのか、定義や導出から確認して、熱力学で使える道具(公式など)はこれくらいしかないんだと逆に実感させられます。マイヤーとかポアソンの式についてもよ~く分かります。問題には解くのに必要な条件だけが与えられていて、そこから限られた道具のみで本当に答えにたどり着けるんだとよく分かるはずです。問題を見たときに、問題文はどういう条件を与えてくれているのかが見え、そして使える道具を整理しているので、その後の道筋も立ちやすくなります。また、この分野の最初にある、物理学的に熱力学はどういうことをしているのか、という解説の講が超楽しいです。

原子のみどころ

一番楽しかったパートです。これまで各分野65講頑張ってきた分、めいっぱい物理の世界に浸れるボーナスステージです。そもそも物理の入試問題で、原子単体の問題が出ることはあまりなくてレパートリーもそんなにないのですが、原子で10講たっぷり解説されます。ニュートン力学の限界から、量子力学の概念にも少し踏み込んでの話があったりして、最も物理が好きになるパートなのでは。

東大の過去問解説にも登場

実は苑田先生、東大の過去問講座や、東大模試の解説にも登場します。当然、いつもの苑田節なのですが、一応ハイレベル物理を受けてない人のためにも概念を一度説明してくれたりはします。ただ初見では解説自体が難しすぎます。もしハイレベル物理受けてなかったら絶対分からんかったなと感じます(まあハイレベル物理3周しても難しいのが東大入試だけど)。こういう解説映像を見ていて思うのは、確かにハイレベル物理で言っていたような内容を駆使すれば進んでいけるんだな~ってことです。この典型問題だからこう、とか考える以前に、「こうだからこう」で決まってしまうイメージです。時には、なんでこんな当たり前のことわざわざ聞いてんねんって入試問題もあります。

覚悟と時間が必要

こんな素晴らしい世界を体感するには、その分血のにじむ努力が必要です。時間もお金もかかります。共テに毛が生えた程度の問題が最終目標なら、オーバーワークになると思います。時間がもったいないです。東大京大や、早慶理工くらいの難易度の問題を解くときに本当に力を発揮するイメージです。正直初学者には難しいと感じる部分が多いのと、ぼくは入門編の理系物理の基礎から受講しておいてよかったと思いました。おかげで理解度がかなり深まったと思います。全75講、受けるなら覚悟が必要だと思います。あと、この講座一辺倒にならずに他の教科にも時間使ってね。